“坐睡（ゐねむり）” の例文
下（おろし）表門（おもてもん）へ掛（かゝ）る此時大膳は熨斗（のし）目麻上下なり既（すで）にして若黨潜門（くゞりもん）へ廻り徳川天一坊樣の先驅赤川大膳なり開門（かいもん）せられよと云に門番は坐睡（ゐねむり）し乍ら何（なに）赤川大膳ぢやと天一坊は越前守が吟味（ぎんみ）を
大岡政談 (旧字旧仮名) ／ 作者不詳(著)
其の日の新聞を披（ひろ）げた上に坐睡（ゐねむり）をしてゐた源太郎は、驚いた風でキヨロキヨロして
鱧の皮 (新字旧仮名) ／ 上司小剣(著)
（お泊（とま）りは何方（どちら）ぢやな、）といつて聞（き）かれたから、私（わたし）は一人旅（ひとりたび）の旅宿（りよしゆく）の詰（つま）らなさを、染々（しみ／″＼）歎息（たんそく）した、第一（だいいち）盆（ぼん）を持（も）つて女中（ぢよちう）が坐睡（ゐねむり）をする、番頭（ばんとう）が空世辞（そらせじ）をいふ、廊下（らうか）を歩行（ある）くとじろ／＼目（め）をつける
高野聖 (新字旧仮名) ／ 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
其の日の新聞を披げた上に坐睡（ゐねむり）をしてゐた源太郎は、驚いた風でキヨロ／＼して
鱧の皮 (旧字旧仮名) ／ 上司小剣(著)