“嚏(くしやみ)” の例文
が、さう云ふか云は無え内に、胴震ひを一つしたと思ふと、二つ三つ続けさまに色気の無え嚏(くしやみ)をしやがつたから、折角の睨みも台無しよ。
鼠小僧次郎吉 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
と、兩袖(りやうそで)を擧(あ)げて、はた/\と拂(はら)つて、颯(さつ)と埃(ほこり)を拭(ふ)いて取(と)ると、芥(ごみ)に咽(む)せて、クシヤと圖拔(づぬ)けな嚏(くしやみ)をした。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
そして続けざまに三つ嚏(くしやみ)をした。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
嚏(くしやみ)をした。
何(なん)の、橋(はし)の欄干(らんかん)が声(こゑ)を出(だ)す、槐(えんじゆ)が嚏(くしやみ)をすべいなら、鱗(うろこ)を光(ひか)らし、雲(くも)を捲(ま)いて踊(をどり)を踊(をど)らう。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
「ほい。」と云(い)ふ時(とき)、もう枯草(かれくさ)の段(だん)を下(お)りて居(ゐ)る、嚏(くしやみ)に飛(と)んだ身輕(みがる)な足取(あしどり)。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
一(ひと)つ失(う)せ、鼻(はな)をかめば二(ふた)つ失(う)せ、嚏(くしやみ)をすればフイに成(な)る。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
と歎息(たんそく)を為(し)たが、面(つら)を振(ふ)つて、嚏(くしやみ)をした。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)