吾妹子わぎもこ)” の例文
竹敷たかしきの黄葉を見れば吾妹子わぎもこが待たむといひし時ぞ来にける」(同・三七〇一)、大判官壬生宇太麻呂みぶのうだまろ
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
元義の歌にはいもまたは吾妹子わぎもこの語を用ゐる極めて多し。故に吾妹子先生の諢名あだなを負へりとぞ。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
わがやどの尾花押し置く露に手触れ吾妹子わぎもこちらまくも見む (巻十、秋雑)
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
自然と焔硝えんしょうの煙になれては白粉おしろいかおり思いいださず喇叭らっぱの響に夢を破れば吾妹子わぎもこが寝くたれ髪の婀娜あだめくも眼前めさきにちらつくいとまなく、恋も命も共に忘れて敗軍の無念にははげみ、凱歌かちどきの鋭気には乗じ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
吾妹子わぎもこが揷してうれしき落霜紅うめもどきオンスコツプのくちばしよしも
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
吾妹子わぎもこを夢みる春の夜となりぬ
漱石氏と私 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
吾妹子わぎもこともうらむろ常世とこよにあれどひとき 〔巻三・四四六〕 大伴旅人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
吾妹子わぎもこが赤裳のすそのひづちなむそめひぢむ今日のこさめに吾共われさえぬれぬな (巻七、雑)
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
吾妹子わぎもこが挿してうれしき落霜紅うめもどきオンスコツプのくちばしよしも
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
吾妹子わぎもこ山北そともに置きてわがくれば浜風寒し山南かげともの海
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
蘆垣あしがき隈所くまどちて吾妹子わぎもこそでもしほほにきしぞはゆ 〔巻二十・四三五七〕 防人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
元義吾妹子わぎもこの歌
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)