各々方おの/\がた)” の例文
各々方おの/\がたお悦び下さい、拙者は軽くって切腹、重くって縛り首と覚悟してお白洲へまいりしところ、かみのお慈悲を以て罪をおゆるし下されたのみか
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
下され五十兩には百五十石三百兩ならば千石其餘は是にじゆんじて宛行あておこなはるゝ思召なりれば各々方おの/\がたも今の内に御用金を差上られなば御直參ぢきさんに御取立に成樣師檀しだんよしみを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いや最前から各々方おの/\がたのお話を聞いていると、可笑おかしくてたまらんの、拙者も長旅で表向おもてむき紫縮緬むらさきちりめん服紗包ふくさづゝみはす脊負しょい、裁着たッつけ穿いて頭を結髪むすびがみにして歩く身の上ではない
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
こえよひすゞ森迄もりまでまゐりしがせめて父彦兵衞のほねなりとも拾はんと存じたづねたれども更に知れ申さず然る處へ各々方おの/\がたとほり掛り給ひ彦兵衞がうはさいたされしゆゑ不思議ふしぎに思ひすぐに鈴ヶ森を出て御後おあと
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
四方へ走らせてかくと告るに町内の行事ぎやうじ其外家主中いへぬしちう名主なぬし書役しよやくに至る迄たちまちに寄集よりつどひしかば知らせし兩人も一しよに行て死骸を怕々こは/″\ながら後よりのぞき見て各々方おの/\がた御苦勞成ごくらうなりと云つゝ兩人は通り過んとする處を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)