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古蓑
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ふるみの
ふりがな文庫
“
古蓑
(
ふるみの
)” の例文
横手の
衝立
(
ついたて
)
が
稲塚
(
いなづか
)
で、火鉢の
茶釜
(
ちゃがま
)
は竹の子笠、と見ると
暖麺
(
ぬくめん
)
蚯蚓
(
みみず
)
のごとし。
惟
(
おもんみ
)
れば
嘴
(
くちばし
)
の
尖
(
とが
)
った白面の
狐
(
コンコン
)
が、
古蓑
(
ふるみの
)
を
裲襠
(
うちかけ
)
で、尻尾の
褄
(
つま
)
を取って
顕
(
あらわ
)
れそう。
菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
左の方の柱には古笠と
古蓑
(
ふるみの
)
とが掛けてあつて、右の方の
暖炉
(
だんろ
)
の上には写真板の手紙の額が黒くなつて居る。北側の
間半
(
けんはん
)
の壁には坊さんの書いた
寒山
(
かんざん
)
の詩の小幅が掛つて居るが極めて渋い字である。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
譬
(
たと
)
ひ今は世に亡き人にもせよ、正に自分の恋人であればだけれども、
可怪
(
おかし
)
、
枯野
(
かれの
)
の妖魔が
振舞
(
ふるまい
)
、我とともに死なんといふもの、恐らく
案山子
(
かかし
)
を
剥
(
は
)
いだ
古蓑
(
ふるみの
)
の
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
古蓑
(
ふるみの
)
が
案山子
(
かかし
)
になれば、茶店の骸骨も花守をしていよう。煙は立たぬが、根太を埋めた夏草の露は乾かぬ。
灯明之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
古びた
雨漏
(
あまもり
)
だらけの壁に向つて、
衝
(
つ
)
と立つた、
唯
(
と
)
見れば
一領
(
いちりょう
)
、
古蓑
(
ふるみの
)
が描ける
墨絵
(
すみえ
)
の滝の如く、
梁
(
うつばり
)
に
掛
(
かか
)
つて居たが、見てはじめ、人の
身体
(
からだ
)
に着るのではなく、
雨露
(
あめつゆ
)
を
凌
(
しの
)
ぐため
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
古
常用漢字
小2
部首:⼝
5画
蓑
漢検準1級
部首:⾋
13画
“古”で始まる語句
古
古今
古渡
古河
古市
古風
古家
古物
古文書
古代