匹敵ひつてき)” の例文
心が駄目なのに匹敵ひつてきする位身體の方は頑丈なのだから。かうして二十六と云ふに私は希望を失つてしまつたのです。
殊に学問——とふ程でも無いが、御家流おいへりうの字が村にも匹敵ひつてきするものが無い程上手で、他村への交渉
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
八千石の旗本の用人といへば、小大名の家老にも匹敵ひつてきするでせう。相澤半之丞の權力は大したもの、その住居も、お長屋といふ名に相應ふさはしからぬ堂々たるものです。
それも「常盤ときわ」の「しるこ」に匹敵ひつてきするほどの珈琲コーヒーませるカツフエでもあれば、まだ僕等ぼくら仕合しあはせであらう。が、かう珈琲コーヒーむことも現在げんざいではちよつと不可能ふかのうである。
しるこ (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
非常ひじやう強烈きようれつになつて、ほとんど四百四十馬力ばりき蒸滊機關じようききくわん匹敵ひつてきよしこの猛烈まうれつなる動力どうりよくが、接合桿せつがふかんをもつて車外しやぐわい十二車輪しやりんうごかし、つひこの堅固けんごなる鐵檻てつおりくるま進行しんかうはじめるのである。
なる程、だが冷淡な國民的厚顏と純粹な生得しやうとくの誇(傲慢)に對してはあなたに匹敵ひつてきするものはありませんね。もうソーンフィールドの傍に來ましたよ。宜しかつたら今日は私と一緒に食事を
「失禮、奧さま。説明の必要はございませんよ。あなた御自身の御心が御存じの筈でございませう、ちよいと眉をおひそめになりましても、それがもう結構死刑にも匹敵ひつてきするのだといふことを。」