“匹夫下郎”の読み方と例文
読み方割合
ひっぷげろう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よし、いかなる匹夫下郎ひっぷげろうにせよ、都といえばすぐ、大君のおわします都、はなの都、文化の都——と、あらゆる意味においての平和と伝統への尊敬がその観念のなかにうかび出ずにはいられない。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから解放された旅空では、日ごろのかわきが、あさましくうずき出てくるのは、彼も同様だった。しかし、そこに自制と廉恥れんちをもつのが、匹夫下郎ひっぷげろうとちがう武士ではないかと、彼のみは反撥していた。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)