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剩
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あま
ふりがな文庫
“
剩
(
あま
)” の例文
新字:
剰
口に聖母の
御名
(
みな
)
を唱へつゝ、走りて火に赴きて死せんとす。
爾時
(
そのとき
)
僅に數尺を
剩
(
あま
)
したる烈火の壁面と女房との間に、馬を躍らして
騎
(
の
)
り入りたる一士官あり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
此日には刀自の父榛軒が壽阿彌に
讀經
(
どきやう
)
を請ひ、それが
畢
(
をは
)
つてから饗應して
還
(
かへ
)
す例になつてゐた。
饗饌
(
きやうぜん
)
には必ず
蕃椒
(
たうがらし
)
を
皿
(
さら
)
に一ぱい盛つて附けた。壽阿彌はそれを
剩
(
あま
)
さずに食べた。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
又
(
また
)
來
(
く
)
るよ、とふられさうな
先
(
さき
)
を
見越
(
みこ
)
して、
勘定
(
かんぢやう
)
をすまして、
潔
(
いさぎよ
)
く
退
(
しりぞ
)
いた。が、
旅宿
(
りよしゆく
)
へ
歸
(
かへ
)
つて、
雙方
(
さうはう
)
顏
(
かほ
)
を
見合
(
みあは
)
せて、ためいきをホツと
吐
(
つ
)
いた。——
今夜
(
こんや
)
一夜
(
いちや
)
の
籠城
(
ろうじやう
)
にも、
剩
(
あま
)
すところの
兵糧
(
ひやうらう
)
では
覺束
(
おぼつか
)
ない。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
下は大床より上は天井に至るまで、
立錐
(
りつすゐ
)
の地を
剩
(
あま
)
さゞるこの大密畫は、即ち是れ一
顆
(
くわ
)
の寶玉にして、堂内の諸畫は悉くこれを
填
(
うづ
)
めんがために設けし文飾ある
枠
(
わく
)
たるに過ぎず。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
全篇支離にして、絶て格調の見るべきなし。看て
瓶
(
へい
)
となせば、これ瓶。
盞
(
さん
)
となせば、是れ盞。劍となせば、これ劍。その定まりたる形なきこと、これより甚しきはあらず。字を
剩
(
あま
)
すこと凡そ三たび。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
剩
部首:⼑
12画
“剩”を含む語句
剩餘
剩錢
其剩餘
剩語
過剩
餘剩