サキ)” の例文
岡のサキが、庭にのり出て、まだ早い緑をひろげてゐる。山の小鳥が揃うて、何か啄んでゐるのは、小さな池の汀に咲き出した草の花があるのである。
死者の書 続編(草稿) (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
サキノ源中納言北畠具行ハ、先帝ノ帷幄ヰアクニカクレ、天下ヲ禍乱クワランニ投ジタル逆謀ノ首魁シユクワイタリシ事、スデニ歴乎レツキタリ。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私は、昔の丈部ハセツカヒベ(記・姓氏録・万葉)をば、支那風の仗人と見ずに、或は此すたんだぁどに似た桙を持つて、大将のサキうた部曲カキベかと考へて居る。
幣束から旗さし物へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
七位允シチヰノジヨウサキノ滝口ノタヒラノ小次郎将門ヲ以テ、相馬御厨ミクリヤ下司ゲスジヨス。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
人形をサキにする方が如何にも才男の説明には都合がよかつたのですが、さういふことが若し言へるとすれば、語だけは宮廷の才男が原であつても、人形は人形で自ら他の社或は国に於て発達し
神楽(その二) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
サキ黄門クワウモン侍郎資朝ジラウスケトモ
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
足を蹈み、サキふ聲が、耳もとまで近づいて來てゐた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
足を蹈み、サキふ聲が、耳もとまで近づいて來てゐた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
足を蹈み、サキふ声が、耳もとまで近づいて来てゐた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)