そなえ)” の例文
連れて行った人夫は携帯のお神酒とおそなえとを神前に捧げて礼拝した後、賽銭は下げて懐に入れてしまった。
三国山と苗場山 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
大きなおそなえに小さいおそなえ附着くっついてヤッサモッサを始める段になると、もう気が逆上うわずッて了い、丸呑まるのみにさせられたギゴチない定義や定理が、頭の中でしゃちこばって
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
わたくしは兄弟と云う者がない身の上でございますゆえ、今年からおそなえ取遣とりやりを致します、明日みょうにちあたり餅搗もちつきを致しますから、すぐにお供をお届け申しますが、うぞ幾久しく御交際を願います
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
後にこそ天下の主となりたまいたれ、げん順宗じゅんそう至正しせい四年とし十七におわしける時は、疫病おおいに行われて、御父おんちち御母兄上幼き弟皆せたまえるに、家貧にして棺槨かんかくそなえだにしたもうあたわず
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
お國は殿様の側で出来たてのおそなえ見たように、団扇うちわであおぎながら