伯父樣をぢさま)” の例文
新字:伯父様
だまれ! をひくせ伯父樣をぢさまめかけねらふ。愈々いよ/\もつ不埒ふらちやつだ。なめくぢをせんじてまして、追放おつぱなさうとおもうたが、いてはゆるさぬわ。
麦搗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
乞ふに内にては大聲おほごゑあげどうれと云て立出る長庵を見るよりはやく千太郎是は/\伯父樣をぢさま此間このあひだは御出下され段々だん/\の御世話忝けなし偖御約束の通り今日參上さんじやう致せしと云ふに長庵いと不審いぶかしげに小首こくび
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
またういふ旦那だんなさまをわざたてゝわたし一生いつしやうくるしませてくださるかとおもふと實家じつかおや、まあおやです、それはおんのある伯父樣をぢさまですけれども其人そのひとことうらめしいとおもひまするし、第一だいいちをかしたつみわたし
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)