会堂かいどう)” の例文
旧字:會堂
人々ひとびとこころせよ、それはなんじらを衆議所しゅうぎしょわたし、会堂かいどうにてむちうたん。また汝等なんじらわがゆえによりて、つかさたちおうたちのまえかれん。
斜陽 (新字新仮名) / 太宰治(著)
会堂かいどうがありますか、耶蘇教信者がありますか、とあるうちに寄ってきいたら、洗濯して居たかみさんが隣のかみさんと顔見合わして、「粕谷だね」と云った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
南蛮寺なんばんじ絵蝋燭えろうそくは一つ一つふき消されて、かなたこなたからりだされた四、五十人の浪人ろうにんが、いずれも覆面黒装束ふくめんくろしょうぞくになって、荒廃こうはいした石壁いしかべ会堂かいどうへあつまってくる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その人々ひとびとは、あまさんが会堂かいどうへゆくときのように、わらいもしなければ、はなしもしませんでした。これをると、からだじゅうにさむけをもよおしましたので、このしまりてみようとはおもわなくなりました。
町の天使 (新字新仮名) / 小川未明(著)