“仍(よつ)” の例文
取上見るに女の生首(なまくび)なり仍(よつ)て月影(つきかげ)に透(すか)して猶熟々(つく/″\)改し處紛(まが)ふ方なき妻白妙が首に候間何者の所業なるやと一時は胸(むね)も一杯(ぱい)に相成我を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
仍(よつ)て諧(かな)ふ夙(つと)に好む所に、永く願はくは人間を辭せん、といつてゐる位に、名山の中に飽(あく)までも浸りたがつた先生である。
華厳滝 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
某(それがし)餘儀なき仔細に仍(よつ)て昨年以来御鼻を狙ひ候処今宵首尾よく本懐を達し満悦不過之(これにすぎず)候決而々々(けつして/\)御命迄は不二申受一もうしうけずこれより後は御心安かるべく候
仍(よつ)て速(すみやか)に館(やかた)に召返(めしかへ)し、座(ざ)に引(ひ)いて、昌黎(しやうれい)面(おもて)を正(たゞし)うして云(い)ふ。汝(なんぢ)見(み)ずや、市肆(しし)の賤類(せんるゐ)、朝暮(てうぼ)の營(いとな)みに齷齪(あくさく)たるもの、尚(な)ほ一事(いちじ)の長(ちやう)ずるあり、汝(なんぢ)學(まな)ばずして何(なに)をかなすと、叔公(をぢさん)大目玉(おほめだま)を食(くら)はす。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
此方にて裁許(さいきよ)は成り難し兎に角大岡へ引渡候方ならんとの事にて越前守殿御役所へ引渡と相成たり仍(よつ)て大岡殿村役人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
證據に成難(なしがた)し仍(よつ)て此度再應(さいおう)調(しら)べに及ぶなり奉行所には證據人有るぞよ夫にては其方に明白(めいはく)の申開き有(あり)やと申さるれば長庵私し病氣故弟十兵衞が夜中の出立を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)