人臭ひとくさ)” の例文
人間の味をしらず、そばまで行っても人臭ひとくさいような顔もしないので、いくらでも手掴てづかみでとれた。
藤九郎の島 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
令史れいし堂前だうぜんまくなか潛伏せんぷくしてつ。二更にかういたりて、つまれいごとでむとして、フトこしもとうていはく、なにつてのあたりにいきたるひとあるや。これをくににては人臭ひとくさいぞとことなり。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一の烏 おゝ、人臭ひとくさいぞ。そりや、女のにほひだ。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
人臭ひとくさいぞ、へんだ。ひどにほふ、フン、ハン。」
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)