“ひとくさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
人臭66.7%
一種16.7%
一草16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其（そ）の夜（よ）令史（れいし）、堂前（だうぜん）の幕（まく）の中（なか）に潛伏（せんぷく）して待（ま）つ。二更（にかう）に至（いた）りて、妻（つま）例（れい）の如（ごと）く出（い）でむとして、フト婢（こしもと）に問（と）うて曰（いは）く、何（なに）を以（も）つて此（こ）のあたりに生（いき）たる人（ひと）の氣（き）あるや。これを我（わ）が國（くに）にては人臭（ひとくさ）いぞと云（い）ふ議（こと）なり。
唐模様 (旧字旧仮名) ／ 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
されど酒は只だ一種（ひとくさ）ならでは貯（たくは）へ侍らずと笑ひつゝ答ふ。
即興詩人 (旧字旧仮名) ／ ハンス・クリスチャン・アンデルセン(著)
僧都　いやいや、鱗（うろこ）一枚、一草（ひとくさ）の空貝（うつせがい）とは申せ、僧都が承りました上は、活達なる若様、かような事はお気煩（きむず）かしゅうおいでなさりましょうなれども、老（おい）のしょうがに、お耳に入れねばなりませぬ。
海神別荘 (新字新仮名) ／ 泉鏡花(著)