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みんしう
明州の
人、
柳氏、
女あり。
優艷にして
閑麗なり。
其の
女、
年はじめて十六。フト
病を
患ひ、
關帝の
祠に
祷りて
日あらずして
癒ゆることを
得たり。よつて
錦繍の
幡を
造り、
更に
詣でて
願ほどきをなす。
時に
方國沴氏、
眞四角な
先生にて、すなはち
明州の
刺史たり。
忽ち
僧を
捕へて
詰つて
曰く、
汝何の
姓ぞ。
恐る/\
對て
曰く、
竺阿彌と
申ますと。
方國僧をせめて
曰く、
汝職分として
人の
迷を
導くべし。
(だが
経験は
中国の
民衆を
教へた!)