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まいあさ
毎朝此の
水で
顏を
洗ふ、一
杯頭から
浴びようとしたけれども、あんな
蟹は、
夜中に
何をするか
分らぬと
思つてやめた。
次の
週間には、
小六も
來ず、
佐伯からの
音信もなく、
宗助の
家庭は
又平日の
無事に
歸つた。
夫婦は
毎朝露の
光る
頃起きて、
美しい
日を
廂の
上に
見た。
こんないい
景色ァ、
毎朝見られる
図じゃァねえッて。——ごらんなせえやし。お
前さんの
姿が
見えたら、つぼんでいた
花が、あの
通り一
遍に
咲きやしたぜ