“ぶんべつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
分別100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これの件々は逐一ちくいちかぞうるにいとまあらず。到底とうてい上下両等の士族はおのおのその等類の内に些少さしょう分別ぶんべつありといえども、動かすべからざるものに非ず。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
しかしてその描線もまた彼が常用する支那画の皴法しゅんぽうに依らず、能ふ限り柔かく細き線を用ひたれば、ある部分は色彩の濃淡中に混和して分別ぶんべつしがたきものあり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ましてや他人たにんそこふかき計略けいりやくふちるべきならねばおとしいれられてのち一悔恨ひとくわいこんむなしくなみだくてりかゝる憂苦いうくつながるゝ情緒じやうちよ思慮しりよ分別ぶんべつ烏羽玉ぬばたまやみくらきなかにも星明ほしあかりに見合みあはせて莞爾につことばかり名殘なごり笑顏ゑがほうらさびしくいざとうながせばいざとこたへて流石さすがにたゆたは
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)