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ふみか
語句 | 割合 |
踏掛 | 55.6% |
踏懸 | 22.2% |
踏代 | 11.1% |
蹈替 | 11.1% |
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踏掛け漸々として
終に天井へ昇り其跡を
板にて元の如く
差塞ぎ先是では
氣遣ひ無しと大いに
安堵なし息を
壓して隱れ居たり斯る惡人なれども未だ
命數の
盡ざる所にや僧の
情に依て危き命を
上を
見ながら、
之へ
足を
踏懸けた
時、
以前の
薬売がすた/\
遣つて
来て
追着いたが。
と
裳をすらりと
駒下駄を
踏代へて
向直ると、
半ば
向うむきに、すつとした
襟足で、
毛筋の
通つた
水髮の
鬢の
艶。と
拔けさうな
細い
黄金脚の、
淺黄の
翡翠に
照映えて
尚ほ
白い……
横顏で
見返つた。
夏の夜はまだ明けやらず、
森として、樹の枝に鳥が
塒を
蹈替える音もしない。