“びろく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
微禄60.6%
麋鹿18.2%
美禄12.1%
微祿6.1%
美祿3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お役を勤めて、ごおんを報じるなどは、栄達を求める微禄びろくはいに任せておけばよろしいのだと思うが、ご貴殿のお考えは、どうありましょう
無惨やな (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
二五近衛院このゑのゐんゆづりましても、二六藐姑射はこややまたまはやしめさせ給ふを、思ひきや、二七麋鹿びろくのかよふ跡のみ見えて、まうでつかふる人もなき深山みやま二八おどろの下に神がくれ給はんとは。
「そこが酒だよ、酒をめしあがりゃ、寒いも暑いもないさ。酒は天の美禄びろくだと云うじゃねえか」
火傷した神様 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
微祿びろくした舊幕臣の娘に育つて、おまけに私の母方はゝかたの祖父は、私の書いた「舊聞日本橋きうぶんにほんばし」の中に、木魚もくぎよの顏と題したほど、チンチクリンのお出額でこなのだが
日本橋あたり (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
ふべき場合ばあひではないけれども、まことにてん美祿びろくである。家内かない一口ひとくちした。不斷ふだん一滴いつてきたしなまない、一軒いつけんとなりの齒科しくわ白井しらゐさんも、しろ仕事着しごとぎのまゝでかたむけた。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)