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麋鹿
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びろく
ふりがな文庫
“
麋鹿
(
びろく
)” の例文
一
山
(
さん
)
の
豺狼
(
さいろう
)
麋鹿
(
びろく
)
畏
(
おそ
)
れ従はぬものとてなかりしかば、虎はますます猛威を
逞
(
たくまし
)
うして、自ら
金眸
(
きんぼう
)
大王と名乗り、
数多
(
あまた
)
の
獣類
(
けもの
)
を眼下に
見下
(
みくだ
)
して、一山
万獣
(
ばんじゅう
)
の君とはなりけり。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
二五
近衛院
(
このゑのゐん
)
に
禅
(
ゆづ
)
りましても、
二六
藐姑射
(
はこや
)
の
山
(
やま
)
の
瓊
(
たま
)
の
林
(
はやし
)
に
禁
(
し
)
めさせ給ふを、思ひきや、
二七
麋鹿
(
びろく
)
のかよふ跡のみ見えて、
詣
(
まう
)
でつかふる人もなき
深山
(
みやま
)
の
二八
荊
(
おどろ
)
の下に神がくれ給はんとは。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
況
(
いは
)
ンヤ吾ト
子
(
なんぢ
)
ト
江渚
(
こうしよ
)
ノホトリニ
漁樵
(
ぎよしよう
)
シ、
魚鰕
(
ぎよか
)
ヲ
侶
(
つれ
)
トシ、
麋鹿
(
びろく
)
ヲ友トシ、一葉ノ
扁舟
(
へんしゆう
)
ニ駕シ、
匏樽
(
ほうそん
)
ヲ挙ゲテ以テ
相属
(
あひしよく
)
ス、
蜉蝣
(
ふゆう
)
ヲ天地ニ寄ス、
眇
(
びよう
)
タル
滄海
(
そうかい
)
ノ
一粟
(
いちぞく
)
、吾ガ生ノ
須臾
(
しゆゆ
)
ナルヲ
哀
(
かなし
)
ミ
大菩薩峠:27 鈴慕の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
私はそれを読みながら、舌に唾液を絡ませて、アルセニエフの口中に沁みわたる美味を想像していたのであるが、今回ははからずも老友のおかげで
麋鹿
(
びろく
)
の焙熱にめぐり会ったわけである。
食指談
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
一坏
(
いつぱい
)
の土あさましく
頑石叢棘
(
ぐわんせきさうきよく
)
の
下
(
もと
)
に神隠れさせ玉ひて、
飛鳥
(
ひてう
)
音
(
ね
)
を遺し
麋鹿
(
びろく
)
痕
(
あと
)
を印する他には誰一人問ひまゐらするものもなき、かゝる辺土の
山間
(
やまあひ
)
に物さびしく眠らせらるゝ御いたはしさ。
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
吏人
(
りじん
)
は見ず
中朝
(
ちゆうてう
)
の礼、
麋鹿
(
びろく
)
時々
県衙
(
けんが
)
に到る。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
麋
漢検1級
部首:⿅
17画
鹿
常用漢字
小4
部首:⿅
11画
“麋”で始まる語句
麋
麋爛