“はらわた”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハラワタ
語句割合
86.8%
6.2%
臓腑2.9%
1.2%
腹綿1.2%
腹腸0.8%
内臓0.4%
腸綿0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうしているうちにも、彼はガラス管の前に小首をかたむけ、熱心な眼つきで、蠕動をつづけるはらわたをながめるのであった。
生きている腸 (新字新仮名) / 海野十三(著)
今朝の六時と、夕方の六時と、この二つの時刻におけるはらわたの状況をくらべてみると、たしかにすこし様子がかわっている。
生きている腸 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それをいて、烟脂やにめたかえるはらわたをさらけだして洗うように洗い立てをして見たくもない。
サフラン (新字新仮名) / 森鴎外(著)
私はやっぱり禅宗の言葉に「ハマグリが口を開いてはらわたを見せる」という言葉がありますが、それはよい言葉であると思います。
生活と一枚の宗教 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
しかるに、コゼットを見た時、コゼットを取り上げ連れ出し救い出した時、彼は自分の臓腑はらわたが動き出すのを感じた。
復活!……空気は彼の喉の中へ吹き込み、新生の波は臓腑はらわたの底まではいり込んだ。
むろん又と崑崙茶を飲みに行く資力なんか無いのですが、しかしその味だけはトコトンまではらわたに沁み込んでいてトテモトテモ諦められない。
狂人は笑う (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ふれれば益々痛むのだが、その痛さが齲歯むしばが痛むように間断しッきりなくキリキリとはらわたむしられるようで、耳鳴がする、頭が重い。
「でも、イヤな音でしたよ。人間一人、生命を取られる音というものは、大したことが無いようでも妙に腹綿はらわたにこたえますよ」
そこは入り込んだ町で、昼間でも人通りは少なく、魚の腹綿はらわたや鼠の死骸は幾日も位置を動かなかった。
ある心の風景 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
果てはうお腹腸はらわた、鳥の臓腑様ぞうふようの物など拾い取りてこれを洗い、また料理するさまのいじらしさに、妾は思わず歎息して、アアさても人の世はかばかり悲惨のものなりけるか、妾貧しけれども
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
序に一寸手輕なものに譬へて見れば、游泳の時、河水に臨んで其の内に這入れば、腹腸はらわたはつり上り、呼吸もつまるであらうなどと樣々に考へ、躊躇すればする程益々恐ろしくなつて這入る事も出來ぬが、一度思ひ切つて其の内に飛び込めば、何の事なく、後には水の中から出れば却て寒くて出られぬやうなものである。
あたかも了解したために罰を受けるがようにも見えます。しかし実はそうではありません。かえって報われるものです。なぜなら、義務は人を地獄の中につき入れますが、そこで人は自分のそばに神を感ずるからです。人は自分の内臓はらわたを引き裂くと、自分自身に対して心を安んじ得るものです。
それは、今も申した心理見世物の一種なのですが、遠見では人の顔か花のように見えるものが、近寄って見ると、侍が切腹していたり、凄惨な殺し場であったりして、つまり、腸綿はらわたの形を適当に作って、それに色彩を加えるという、いわゆる錯覚物だましものの一種なのです。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)