“腹綿”の読み方と例文
読み方割合
はらわた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「でも、イヤな音でしたよ。人間一人、生命を取られる音というものは、大したことが無いようでも妙に腹綿はらわたにこたえますよ」
そして、何とも云えぬ醜怪な生きものが、刑事の腕をすり抜けて、鯨の腹綿はらわたの作る迷路の影へ逃込んで行った。
地獄風景 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
そこは入り込んだ町で、昼間でも人通りは少なく、魚の腹綿はらわたや鼠の死骸は幾日も位置を動かなかった。両側の家々はなにか荒廃していた。自然力の風化して行くあとが見えた。
ある心の風景 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)