“はなござ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
花茣蓙22.2%
花莚22.2%
彩筵11.1%
花筵11.1%
花蓙11.1%
華御座11.1%
華蓙11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かれはラムネに梨子なしを二個ほど手ずから皮をむいて食って、さて花茣蓙はなござの敷いてある木の陰の縁台を借りてあおむけに寝た。昨夜ほとんど眠られなかった疲労が出て、頭がぐらぐらした。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
いとひなくば其所そこひえれば此方こなたにてと座敷の中へ花莚はなござしかせて二個ふたりせうずるに此方は喜び有難ありがたき旨をのべつゝ上へ登り風呂敷包ふろしきづつみ解開ときひらき辨當を出し吹筒すゐづつの酒を飮んとなしけるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
たゞ他所たしよの者は渋海川しぶみがは氷見こほりみとて、花見のやうに酒肴しゆかうをたづさへきし彩筵はなござ毛氈まうせんなどしきてこれを見る。大小いく万の氷片こほりのわれ水晶すゐしよう盤石ばんじやくのごときが、あゐのやうなる浪にたゞよひながるゝは目ざましき荘観みものなり。
老婆は老爺じいの出て往くのを見送り、それから花筵はなござを引き出して来て
初恋 (新字新仮名) / 矢崎嵯峨の舎(著)
やがて主人はまくりをしながら茹蛸ゆでだこのようになって帰って来た。縁に花蓙はなございてある、提煙草盆さげたばこぼんが出ている。
太郎坊 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
華御座はなござは届申候哉。これは山南さんなと申処にて出来いでく。神辺をさること五里。(日本里程。)かの方にしる人有之、宜くたのむと申遣し候。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
次に謂ふ華蓙はなござは茶山が大蔵に贈つたものか、或は蘭軒に贈つたものか、不明である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)