“花莚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はなむしろ71.4%
はなござ28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鉄さんは景気よく根太のつくろいをして、戸棚の中に敷いていた花莚はなむしろをおき、松さんは膝掛ひざかけを敷いて祖母とあたしのいるところをつくった。
八月のさかりに風通しの好いところへ花莚はなむしろを敷いて、薄化粧でもして、サッパリとした物を着ながらひとりで寝転ねころんで見たなんて——私はそういう人が面白いと思います
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
その女は綺麗きれいな、ちりめんの小枕こまくらに絹糸の房の垂れている、きじ塗りの船底枕ふなぞこまくらをわきによせながら、花莚はなござの上へ座ったままでいった。そばには大きな猫がいた。
いとひなくば其所そこひえれば此方こなたにてと座敷の中へ花莚はなござしかせて二個ふたりせうずるに此方は喜び有難ありがたき旨をのべつゝ上へ登り風呂敷包ふろしきづつみ解開ときひらき辨當を出し吹筒すゐづつの酒を飮んとなしけるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)