“ぬけい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
拔出71.4%
抜出28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もしたましひ拔出ぬけいでたらんか、これ一顆いつくわ碧眞珠へきしんじゆに、露草つゆくされるなるべし。ひともしあだあらば、みなやいばつてかたきたん。靈山れいざん汽車きしやせまれり。——山北やまきた——山北やまきた——
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はたまた、千束ちづかふみ一言ひとことも返さざりし我が無情を恨み給はん時、いかにいらへすべき、など思ひ惑ひ、恥かしさも催されて、御所ごしよ拔出ぬけいでしときの心の雄々をゝしさ、今更いまさら怪しまるゝばかりなり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
かれ起上おきあがって声限こえかぎりにさけび、そうしてここより抜出ぬけいでて、ニキタを真先まっさきに、ハバトフ、会計かいけい代診だいしん鏖殺みなごろしにして、自分じぶんつづいて自殺じさつしてしまおうとおもうた。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
背後うしろに……たとへば白菊しらぎくとなふる御厨子みずしうちから、天女てんにょ抜出ぬけいでたありさまなのは、あてに気高い御簾中である。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)