“ぬけだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
脱出56.1%
抜出31.7%
拔出9.8%
逸出2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「出た者は一人も無かつた筈です。でも若い人達は時々夜遊びに出かけますから、時々はそつと脱出ぬけだすやうで、私共にはよくわかりません」
……この大痘痕おおあばたばけものの顔が一つ天井から抜出ぬけだしたとなると、可恐おそろしさのために一里ひとさと滅びようと言ったありさまなんです。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「それから、横川町の親類の家から拔出ぬけだす時も、あの男は大手を振つて出て居るぜ」
成程、父の厳しい性格を考へる度に、自分は反つて反対あべこべな方へ逸出ぬけだして行つて、自由自在に泣いたり笑つたりしたいやうな、其様そん思想かんがへを持つやうに成つた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)