“なかには”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
中庭90.0%
院子10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あさまだきは、旅館りよくわん中庭なかには其處そこ此處こゝを、「おほきな夏蜜柑なつみかんはんせい。」……親仁おやぢ呼聲よびごゑながらいた。はたらひと賣聲うりごゑを、打興うちきようずるは失禮しつれいだが、旅人たびびとみゝにはうたである。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
たれしも想像そう/″\られるとほり、校舍こうしや新築しんちくでありながら全部ぜんぶつぶれてしまつた。わづかにもつのがれた校長以下こうちよういか職員しよくいんふようにして中庭なかにはにまでると、目前もくぜん非常ひじよう現象げんしようおこはじめた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
この繪は加藤さんのお家の書齋にしてゐる室から院子なかにはを見たところで……手前が書齋です。向つて左手に見えるのは戸で二重になつてゐます。
北京「可園」のスケッチ (旧字旧仮名) / 小林古径(著)
院子なかにはは磚で敷きつめてあつて清潔でこの青天井の下で食事をすることもあるさうです……院子に見えるのは嘉靖染付の大水甕で或は睡蓮が這入つてゐたかも知れません。
北京「可園」のスケッチ (旧字旧仮名) / 小林古径(著)