“打興”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うちきょう83.3%
うちきよう16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
芝居や吉原に打興うちきょうじようとする者、向島へ渡るものは枯草の情趣を味うとか、草木を愛して見ようとか、遠乗りに行楽しようとか、いずれもただ物見遊山ものみゆさんするもののみであった。
亡び行く江戸趣味 (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
これを聞くとかの急ぎあしで遣って来た男の児はたちまち歩みをおそくしてしまって、声のした方を見ながら、ぶらりぶらりと歩くと、女の児の方では何かに打興うちきょうじて笑い声をらしたが
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
あさまだきは、旅館りよくわん中庭なかには其處そこ此處こゝを、「おほきな夏蜜柑なつみかんはんせい。」……親仁おやぢ呼聲よびごゑながらいた。はたらひと賣聲うりごゑを、打興うちきようずるは失禮しつれいだが、旅人たびびとみゝにはうたである。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)