“てんどう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
顛動33.3%
顛倒29.2%
天童11.1%
転倒8.3%
天道6.9%
天堂4.2%
癲動2.8%
転動2.8%
店僮1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
変を知るや、ここにも驚愕と顛動てんどうと方針の狼狽が起った。とりあえず、信雄は、蒲生家の一女子を人質にとって援軍を派した。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
手燭に照して見廻みまわせば、地に帰しけん天に朝しけん、よもやよもやと思いたる下枝は消えてあらざりけり。得三は顛倒てんどうして血眼ちまなこになりぬ。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そこでは彼女が、秩父ちちぶ天童てんどうの盆地を脱出してから、行く先々の宿場や街道の辻で、口の悪い馬方だの百姓の子らに、容貌のちがうところを気がつかれるたびに
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
転倒てんどうしても気はたしかで、そんなら、振切っても刎上はねあがったかと言えば、またそうもし得ない、ここへ、」
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それをみだりにわが物と心得て、私用に費やそうものなら、いつか「天道てんどう」にれ聞こえる時が来るとも誨えた。彼は先代惣右衛門の出発点を忘れそうな子孫の末を心配しながら死んだ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
あるラマ、この方は確かに神通力じんつうりきを得て居って、地獄に行くことも出来れば極楽あるいは天堂てんどうにも行くことが出来ると社会から信用されて居る方です。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
だが、だんな、もう癲動てんどうしちまって何だか物もいえません。それに、婆惜ばしゃくがお世話になっていることは、近所の衆も知っていること。葬儀屋まで、ご一しょに行ってはくださいませんでしょうか。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
へびのようにしなやかなをひらひらさしてあるいていましたが、そのうちに、すさまじいいきおいで、うなって、からだを四にもみ、ゆりうごかすと、いくたびもみずなか転動てんどうしながら
なまずとあざみの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
商家からはいつもぼんやりした店僮てんどうが使に立つて呼びに來たが、この店僮は、私だちの返事がおくれると、玄關から無遠慮に上へ上つて搜すのであつた。
水不足 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)