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てうだい
『まァ、
大層悦んでること』
愛ちやんは
然う
思つて
猶ほも
言ひ
續けました。『
教へて
頂戴な、ね、
私は
此處から
何方へ
行けば
可いの?』
塵と一
處に
穴の
中へ
落ちて
居たのを、
博士が
戯れに
取出されたので、
之は一
抔頂戴したと、一
同クツ/\
笑ひ。
『
梅子さん!
梅子さん!
直ぐに
手套を
持つて
來て
頂戴!』と
云ふ
聲がして、
軈てパタ/\と
梯子段を
上る
小さな
跫音がしました。