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てうざう
何故、
様を
見ろ、
可気味だ、と
高笑ひをして
嘲弄しない。
俺が
手で
棄てたは
棄てたが、
船へ
彫像を
投げたのは、
貴様が
蹴込んだも
同然だい。
いづれも
天竺の名木で作つたものでせう、
色彩も
剥落してまことに
慘憺たる有樣ですが、男女二體の
彫像の内、男體の額に
鏤めた夜光の珠は
燦然として
方丈の堂内を睨むのでした。
見ながら、
其のまゝ、
扉を
開ける、と
小児の
背に、
裾を
後抱にして
居た
彫像の
丈が
反つて、
髷が、
天井裏の
高い
処に
見えた。
扉を
入ると、
無事であつた。お
浦を
其のまゝの
彫像は、
灯の
影にちら/\と
瞳も
動いて、
人待顔に
立草臥れて、
横に
寝たさうにも
見えたのである。