“つまご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
妻籠66.7%
雪沓11.1%
雪靴5.6%
妻戀5.6%
妻隱5.6%
雪鞋5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて納棺の用意もできるころには、東西の隣宿から泊まりがけで弔いに来る親戚しんせき旧知の人々もある。寿平次、得右衛門は妻籠つまごから。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
赤い布片きれか何かで無雜作に髮をたばねた頭を、垢染あかじみた浅黄あさぎの手拭に包んで、雪でも降る日には、不恰好な雪沓つまごを穿いて、半分につた赤毛布を頭からスッポリかぶつて來る者の多い中に
二筋の血 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
赤い脚絆がずり下り、右足の雪靴つまごの紐が切れかかっているのをなおそうともしないで、源吉はのろのろとあるいて行った。
鰊漁場 (新字新仮名) / 島木健作(著)
その間の事情をよく知っておればこそ、重い雪靴つまごの足を引ずって教えられた道を大丸の事務所の方へあるきながら、源吉の心は暗い不安につつまれていた。
鰊漁場 (新字新仮名) / 島木健作(著)
けふりをいてみゝつればをりから此室こゝのきばにうつりて妻戀つまごひありくねここゑ、あれはたまではるまいか、まあ此霜夜このしもよ屋根傳やねづたひ、何日いつかのやうなかぜひきにりてるしさうなのどをするのでらう
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
北風も、雪も、囲炉裏も、綿入れも、雪鞋つまごも、等しく老いる。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)