“たばこや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
煙草屋68.8%
烟草屋18.8%
莨屋6.3%
烟草3.1%
煙草店3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
煙草屋たばこやへ二町、湯屋へ三町、行きつけの床屋とこやへも五六町はあって、どこへ用達ようたしに出かけるにも坂をのぼったりくだったりしなければならない。
(新字新仮名) / 島崎藤村(著)
小包郵便を載せた赤い車がはっと電車とれ違うとき、又代助の頭の中に吸い込まれた。烟草屋たばこや暖簾のれんが赤かった。売出しの旗も赤かった。電柱が赤かった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
さるほどに神月梓は、暗夜、町中まちなかひともした洋燈ランプを持って、荷車の前に立たせられて、天神下をかしこここ、角の酒屋では伺います、莨屋たばこやの店でも少々、米屋の窓でもちょいとものを。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
新聞しんぶんながらあきなひするのとおもふてもたれど、はからぬひとゑんさだまりて、親々おや/\ことなればなん異存いぞんいれられやう、烟草たばこやろくさんにはとおもへどれはほんの子供こどもごゝろ
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
どこかの地階にある煙草店たばこやの葉巻のにおいや、居酒屋や、汚水でびしょびしょになった上に、卵の殻の散らかっている、いつもほとんど真暗な裏梯子うらばしご……と