“タバコ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:たばこ
語句割合
煙草60.0%
烟草22.5%
12.5%
紙莨2.5%
淡巴菰2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その隣りが酒屋の物置と酒屋の店蔵で、そのさきが煙草タバコ問屋、煙管キセル羅宇ラオ問屋、つづいて大丸へむかった角店の仏具屋の庭の塀と店蔵だった。
旧聞日本橋:02 町の構成 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
殊に頭を丸剃りにして明治十三年頃新吉原を売り歩いた豊年糖売りがぶらさげた火の用心と大書した烟草タバコ入れを洋服の腰のポケットに挿して歩く。
冷々ひえびえした夕闇ゆうやみのなかで、提燈をかかえるようにして暖まったり、タバコを吸ったりして荷物のくるのを待った。
遠藤(岩野)清子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
『処でだ。』と肇さんは起き上ツて、右手を延して砂の上の紙莨タバコを取ツたが、直ぐまた投げる。
漂泊 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
胡坐の男は、砂の上に投げ出してある紙莨タバコを一本とツて、チヨと燐寸マツチを擦つたが、見えざる風の舌がペロリと舐めて、直ぐえた。復擦つたが復滅えた。三度目には十本許り一緒にして擦る。
漂泊 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)