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すひと
……
然うでないと、あの
梟が
唱へる
呪文を
聞け、
寢鎭つた
恁うした
町は、ふは/\と
活きて
動く、
鮮麗な
銀河に
吸取られようも
計られぬ。
地上にあつて、この
蒼白い
苦患に
取巻かれてゐるわが
身は、
今この
無垢の
血を
有つてゐる
主の
幼児の
頸に
血を
吸取つてやらうと、こゝまで
見張つて
来たのである。
陽炎が
膝に
這つて、
太陽はほか/\と
射して
居る。
空は
晴れたが、
草の
葉の
濡色は、
次第に
霞に
吸取られやうとする
風情である。