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しよくにん
友造が
袖崎の
家に
恩があると
言つたのも
他ではない、
此の
縣に
聞えた
蒔繪師だつた、
彼の
父に
師とし
事へて、
友造は
一廉腕の
出來た
職人であつたので。
盆栽を
並べた窓の
外の
往来には
簾越しに
下駄の音
職人の
鼻唄人の
話声がにぎやかに
聞え出す。
遠い
昔に、
燒肉が
少し
焦げ
※ぎて
居るからと
怒鳴つて、
肉叉もつけずに
犬に
喰はせてしまつた
一件や、「サンドウイツチ」は
職工の
辨當で
御坐るなどゝ
贅澤を
云つて