“こづく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小作70.6%
小造29.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
関白忠通卿はいつもの優しい笑顔を見せて、今ここへはいって来たひと癖ありそうな小作こづくりのやせ法師を迎えた。法師は少納言通憲みちのり入道信西しんぜいであった。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
『東京は流石に暑い。腕車くるまの上で汗が出たから喃。』と言つて突然いきなり羽織を脱いで投げようとすると、三十六七の小作こづくりな内儀おかみさんらしい人がそれを受取つた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
……はゝぢやびとのをわざ穿いてたらしい、可愛かはい素足すあし三倍さんばいほどな、おほき塗下駄ぬりげたつけるやうに、トンと土間どまはひつてて、七輪しちりんよこつた、十一二だけれども、こゝのツぐらゐな、小造こづくりな
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かまち納涼台すずみだいのやうにして、端近はしぢかに、小造こづくりで二十二三のおんなが、しつとりと夜露よつゆに重さうな縞縮緬しまちりめんつまを投げつゝ、軒下のきしたふ霧を軽く踏んで、すらりと、くの字に腰を掛け、戸外おもてながめて居たのを
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)