“かたい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
花袋37.5%
癩者12.5%
過怠12.5%
12.5%
下腿6.3%
乞丐6.3%
乞食6.3%
仮体6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どんな道をたどれば花袋かたいになり、春月になれるものだろうか、写真屋のような小説がいいのだそうだ。あるものをあるがままに、おかしな世の中なり。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
強いて附会こじつければ、癩者かたいの膝頭とでも言うべき体裁だが、銅の色してつらつらに光りかがやく団々だんだんたる肉塊の表に、筋と血の管のあやがほどよく寄集まり、眼鼻をそなえた人のつら宛然さながらに見せている。
玉取物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
その過怠かたいとして本人または身許引受人から半金を償わせることになっている。
籠釣瓶 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
蜀山先生かつて謂予よにいつていはくおよそ文墨ぶんぼくをもつて世に遊ぶもの画は論せず、死後しごにいたり一字一百銭にあてらるゝ身とならば文雅ぶんがの幸福たるべしといはれき。此先生は今其幸福あり、一字一百銭にあてらるゝ事嗟乎あゝかたいかな。
その場所は細長い腰掛で幅はわたしの上腿じょうたいの四分の三くらい狭く、高さは下腿かたいの三分の二よりも高い。まるで拷問の道具に好く似ているので、わたしは思わずぞっとして退しりぞいた。
村芝居 (新字新仮名) / 魯迅(著)
誰に言うたのか、女は「あの乞丐かたい如是かくてあらんを見んと思いしぞ」
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
たとい異土いど乞食かたいとなろうともふるさとは再び帰り来る処に非ずの感を深くするなり。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
羊や山羊やぎかに獅子しし昆虫こんちゅうのたぐいに仮体かたいして、山河に飛散していたもろもろの星が、すっかりめいめいの意味をもって、ちゃあんとそれぞれ天空の位置にはめ込まれていた。
ヤトラカン・サミ博士の椅子 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)