“おんぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
46.2%
背負30.8%
脊負7.7%
背負子7.7%
負背7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その女は眉毛まゆげの細くて濃い、首筋の美くしくできた、どっちかと云えばいきな部類に属する型だったが、どうしても袢天おんぶをするというがらではなかった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ただし、このさきわたしを一つ越さねばならぬで、渡守わたしもり咎立とがめだてをすると面倒じゃ、さあ、おぶされ、と言うて背中を向けたから、合羽かっぱまたぐ、足を向うへ取って、さる背負おんぶ、高く肩車に乗せたですな。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
八「笑かせアがらア、若大将わかてえしょうに胡麻すりアがって脊負おんぶのくせに、割前わりめえが出ねえと思ってふざけアがると向うずねぶっくだかれねえ用心しやアがれ」
と新造に伴なわれまして引附ひきつけへまいりますと、三人連の職人しゅうでございますが、中央なかに坐っているのが花里を名ざして登楼あがったんで、外はみなお供、何うやら脊負おんぶで遊ぼうという連中
忠公の家のうまやで見世物ごっこをして遊んだ。一人前五銭ずつ入場料を取って六十五銭儲けた。男の子が十人、女の子が三人入った。背負子おんぶは只だ。此金は義勇艦隊に寄附する積りである。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
わりゃ、天王寺境内に太鼓たたいていて、ちょこんと猿負背おんぶで、小屋へ帰りがけに、太夫どのに餅買うて、われも食いおった、行帰りから、その娘は馴染なじみじゃげな。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)