“あつら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
97.7%
0.7%
0.7%
彼等0.3%
0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今日は気も晴々せいせいとして、散歩にはあつらえ向きというよい天気ですなア。お父様とッさまは先刻どこへかお出かけでしたな。といつもの調子軽し。
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)
生玉子を割って、つは吸ものにし、且つはおじやと言う、上等のライスカレエを手鍋であつらえる。……腹ぐあいの悪い時だし、秋雨もこう毎日降続ふりつづいて、そぞろ寒い晩にはこれが何より甘味うまい。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私のはあつらえてこさえて飛切りの緋縮緬さ、三両二分とかかったよ、自慢じゃ無いが、私ほどの綺麗な肌を、ゴツゴツの木綿もめんで包まれるとお思いかえ、——さア、裸に剥いておくれ
礫心中 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
つぶでがすから、わしがに相違さうゐありあんせん、彼等あつらがなんなに出來できつこねえんですから、それ證據しようこにや屹度きつと自分じぶんはたけのがなひとでもつちやねえからさつせ
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
葉子は手提てさげのなかから、ペンとノオトの紙片かみきれを取り出して、三四品あつらえの料理を書いて女中に渡した。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
幸い月は隠れて、冷々ともやをこめた冷たい闇は、忍ぶ者にはあつらえたような晩です。
十字架観音 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)