“あつかま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
厚顔66.7%
鉄面10.0%
厚釜6.7%
厚顏6.7%
厚面3.3%
鉄面皮3.3%
鐵面皮3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ですから、もう私は、あなたに向って、愛してくださいなどということは、厚顔あつかましゅうていえませんし……また、いえた義理でもない体ですの。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
千枚張の鉄面あつかましい、お鬱ぎ顔が分らぬと、女中達まで、とりとりの噂は聞いてゐましたが。
移民学園 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
わたしは午後厚釜あつかましく金永生きんえいせいを訪ねてしばらく話をした、彼はわたしが給金を請求せぬことや、直接受領せぬことを非常な清高な行いとして賞讃したが、わたしが五十円融通してくれと申込むと
端午節 (新字新仮名) / 魯迅(著)
……あゝ、こりゃあんまり厚顏あつかましかった。おれうてゐるのではい。大空中おほぞらぢゅういっうつくしい二箇ふたつほしが、なにようがあって餘所よそくとて、其間そのあひだかはってひかってくれとひめたのんだのぢゃな。
「まだ恥かしがっているんですが、なあに二週間も経てばすぐですよ。それも一度街で唄えばもうしめたものです。どこまでも厚面あつかましくならなければなりませんからね。巡査がやかましく追っ払いますからね。考えて見ると厭な商売ですよ。」
幻影の都市 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
貴嬢あなたも」ト口頭くちさきまで出たが、どうも鉄面皮あつかましく嫉妬じんすけも言いかねて思い返してしまい
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
はらひしも最早もはや夫さへ殘りなくまこと當惑たうわく折柄をりからなるに御深切ごしんせつの御言葉にあまえ何とも鐵面皮あつかましき御願ひなれども今少しをつとの病氣のなほる迄御慈悲に滯留たいりう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)