鼻梁はなばしら)” の例文
ただし虎の髑髏されこうべを獅のと較べると獅の鼻梁はなばしらと上顎骨が一線を成して額骨とわかれ居るに虎の鼻梁は上顎骨よりも高く額骨に突き上り居る
柄頭で敵の鼻梁はなばしらを突き、空いている方の左手で、敵の人中じんちゅうこぶし当て身! ただしこの術には制限があって、誰にも出来るというものではなかった。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
重たげに艶々つやつやしい若衆まげ、黒く大きく切れ長な目、通った鼻梁はなばしらほころびる紅花にも似てえましげな唇、そして白つつじをかざした手のあのしなやかさ!
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
剃刀を振ると、鼻梁はなばしらを横に切られた折助の一人が、ッと言ってかおを押える、紅殻べにがらのような血が玉になって飛ぶ。
大久保おほくぼはちらとそれをると、いきなり険悪けんあくをして、「ちよツ」と苛々いら/\しげにしたうちしながら、こぶしをかためて、彼女かのぢよ鼻梁はなばしらたかとおもふほどなぐりつけた。
彼女の周囲 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
顔中に薄い痘痕あばたがあったが、目は細く光ってまなじりが上り、鼻梁はなばしらが高く通って、精悍せいかんな気象を示したが、そのげっそりと下殺しもそげした頬に、じりじり生えているひげが、この男の風采を淋しいものにした。
船医の立場 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
蠅のくちばし、蚊の鼻梁はなばしら