“はなばしら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鼻柱63.2%
鼻梁36.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
代助は斯んな話を聞くたびに、いさましいと云ふ気持よりも、まづ怖い方が先につ。度胸を買つてやる前に、なまぐさいにほひ鼻柱はなばしらを抜ける様にこたへる。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
はっきりした日差しにこけの上に木の影がおどって私の手でもチラッと見える鼻柱はなばしらでも我ながらじいっと見つめるほどうす赤い、奇麗きれいな色に輝いて居る。
秋風 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
重たげに艶々つやつやしい若衆まげ、黒く大きく切れ長な目、通った鼻梁はなばしらほころびる紅花にも似てえましげな唇、そして白つつじをかざした手のあのしなやかさ!
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
剃刀を振ると、鼻梁はなばしらを横に切られた折助の一人が、ッと言ってかおを押える、紅殻べにがらのような血が玉になって飛ぶ。