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魔道
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まだう
此一詩をもつても
無実の
流罪に
所して露ばかりも帝を
恨み玉はざりしを知るべし。
朝廷を
怨み給ひて
魔道に入り、
雷公になり玉ひたりといふ
妄説は次に
弁ずべし。
夫れより
起りし
生道心などならば、かへすがへす
淺ましき
事なり、
第一は
不憫のことなり、
中々に
高尚き
心を
持そこねて、
魔道に
落入るは
我々書生の
上にもあるを
話を
聞いて
見ると、
如何にも
面白さうなので、つい/\
魔道に
引入れられて
了つた。
『
魔道に
墜ちさしたものだんべい。』
此一詩をもつても
無実の
流罪に
所して露ばかりも帝を
恨み玉はざりしを知るべし。
朝廷を
怨み給ひて
魔道に入り、
雷公になり玉ひたりといふ
妄説は次に
弁ずべし。