つら)” の例文
新字:
けふもけふとて、ぐでんぐでんに御亭主ごていしゆ醉拂よつぱらへてかへつてると、おかみさんが山狼やまいぬのやうなつらをしててました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
「だつておまへ、おまへまへだが、あのつらをつかめえて、牛切小町うしきりこまちなんて、おまへおこらうぢやねえか。」
鑑定 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
佛樣みてえな伜を縛つて行きやがつて、どのつら下げて來やがつたんだい。——そんなに火焙りにしたきや、三村屋の親爺を縛つて行きやがれ。借金で首が廻らねえ筈だ。
言ふつらにくしものしりこじき。
北村透谷詩集 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
透間すきまいたちがちよろりとのぞくやうに、茶色ちやいろ偏平ひらつたつらしたとうかゞはれるのが、もぞり、がさりとすこしづゝはひつて、ばさ/\とる、とおほきさやがて三俵法師さんだらぼふしかたちたもの、だらけの凝團かたまり
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)