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青白
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あをじろ
うろつく
者には、
傍目も
觸らず、
肅然として
廊下を
長く
打つて、
通つて、
廣い
講堂が、
青白く
映つて
開く、
其處へ
堂々と
入つたのです。
あの
嫉妬家に
奉公するのはよしゃれ。
彼奴の
制服は
青白い
可嫌な
色ぢゃゆゑ、
阿呆の
外は
誰れも
着ぬ、
脱いでしまや。……おゝ、ありゃ
姫ぢゃ。
ムスメはつひに
俯いたまヽ、いつまでも/\
私の
記臆に
青白い
影をなげ、
灰色の
忘却のうへを
銀の
雨が
降りしきる。
ひとつらね
青白の
幌をならべぬ。