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青月代
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あおさかやき
ふりがな文庫
“
青月代
(
あおさかやき
)” の例文
スッと、内から
駕
(
かご
)
の
塗戸
(
ぬりど
)
をあけて、半身乗り出すように姿を見せた人物を仰ぐと、
青月代
(
あおさかやき
)
の
凜
(
りん
)
とした
殿
(
との
)
ぶり、
二十
(
はたち
)
前後と思われます。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
狸の面、と、狐の面は、差配の
禿
(
はげ
)
と、
青月代
(
あおさかやき
)
の
仮髪
(
かつら
)
のまま、饂飩屋の
半白頭
(
ごましおあたま
)
は、どっち付かず、
鼬
(
いたち
)
のような面を着て、これが鉦で。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
すばりとみごとに片耳を削って、深く肩まで切りさげられてはいたが、顔は、血によごれたその顔は、まぎれもなくさきほどのあの
青月代
(
あおさかやき
)
の町人でした。
右門捕物帖:38 やまがら美人影絵
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
むろん、今の目まぜは、あっちの
五分月代
(
ごぶさかやき
)
とこっちの
青月代
(
あおさかやき
)
と、別人か同一人か、あっちにあの御家人がいたかどうか、それをたしかめに走らせた合い図なのでした。
右門捕物帖:38 やまがら美人影絵
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
と
凜々
(
りんりん
)
たる声が澄んで、三ツ扇の紋幕をかなぐり上げるや、たたたたたとそこへ駈け現われて来た一人は、
黒絖龍文
(
くろぬめりゅうもん
)
の小袖に
襷
(
たすき
)
を綾なし、
青月代
(
あおさかやき
)
に白鉢巻をキリッと締めて
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
青月代
(
あおさかやき
)
が、例の
色身
(
いろみ
)
に白い、
膨
(
ふっく
)
りした
童顔
(
わらわがお
)
を
真正面
(
まっしょうめん
)
に舞台に出て、猫が耳を
撫
(
な
)
でる……トいった風で、手を挙げて、見物を制しながら、おでんと書いた角行燈をひょいと廻して
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それも
冴
(
さ
)
え冴えとした
青月代
(
あおさかやき
)
のりりしい面に深くぐいと
抉
(
えぐ
)
り彫られて、凄絶と言うか、凄艶と言うか、ちらりとこれを望んだだけでも身ぶるい立つような見事さでした。
旗本退屈男:01 第一話 旗本退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
幕の
端
(
はじ
)
から、以前の
青月代
(
あおさかやき
)
が、
黒坊
(
くろんぼ
)
の気か、
俯向
(
うつむ
)
けに
仮髪
(
かつら
)
ばかりを
覗
(
のぞ
)
かせた。が、そこの絵の、狐の面が抜出したとも見えるし、古綿の黒雲から、新粉細工の三日月が覗くとも
視
(
なが
)
められる。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
青月代
(
あおさかやき
)
を小判型にぐっとそりあげたぐあいは、お奉行からのお差し紙にもそれと明記してあったとおり、紛れもなくどこかの藩の
禄
(
ろく
)
持ち藩士たることは、ひと目にして明らかです。
右門捕物帖:24 のろいのわら人形
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
退屈男の
青月代
(
あおさかやき
)
も冴え冴えとして愈々青み、
眉間
(
みけん
)
に走る江戸名代のあの月の輪型の疵痕もまた、愈々美しく凄みをまして、春なればこそ、京なればこそ、見るものきくもの珍しいがままに
旗本退屈男:04 第四話 京へ上った退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
音蔵のうちへ駆けこんでいったら、裏口からもばたばたとあの町人らしい足音が飛びこんできやがってね、と思ったら、表口へぬっと顔が出たんで、さては
青月代
(
あおさかやき
)
かとよくよくみたら黒い頭なんだ。
右門捕物帖:38 やまがら美人影絵
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
青
常用漢字
小1
部首:⾭
8画
月
常用漢字
小1
部首:⽉
4画
代
常用漢字
小3
部首:⼈
5画
“青”で始まる語句
青
青年
青々
青苔
青柳
青葉
青梅
青山
青白
青銅