かくれ)” の例文
旧字:
義人の妝飾そうしょくは「髪をみ金を掛けまた衣〔を着〕るがごとき外面の妝飾にあらず、ただ心の内のかくれたる人すなわちやぶることなき柔和にゅうわ恬静おだやかなる霊」
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
「いいや、いつかもお前に話したろう、俺らがかくれおかで突き落されて、一ぺん死んだやつを生かしてくれたお医者さんだ」
清水川原しみづかはらは越後の入り口、湯本ゆもとは信濃に越るの嶮路けんろあるのみ。一夫いつふこれを守れば万卒ばんそつがた山間幽僻さんかんいうへきの地也。里俗りぞくつたへに此地は大むかし平家の人のかくれたる所といふ。
第二種のものは戯曲其他の部門にかくれて、第一種の者のみ諷刺の名をほしいまゝにする者の如し。
縄がキリキリと肉へ食い込んで、身体からだの各部分が瓢箪ひょうたんのようになっている米友は、かくれおかへ引っぱられて行く道で
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
この鼻唄はかくれおかにいる時分から得意の鼻唄であります。これだけうたうと笠の紐を結び終った米友は、例の棒を取り直して、さっさとここを飛び出してしまいました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
米友はでたようになって、かくれおかのわが荒家あばらやへ帰って来ると、戸棚に隠れていたお玉が出て
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それで俺らは、かくれおかの上から地獄谷へ突き落されることにきまったんだ
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
かくれおか尾上山おべやま)に近い荒家あばらやの中で
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)