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もんこ
ふりがな文庫
“
門戸
(
もんこ
)” の例文
その文書の大意は——我はここに
年
(
とし
)
久しく住んでいて、家屋
門戸
(
もんこ
)
みな我が物である。そこへ君が突然に入り込んで済むと思うか。
中国怪奇小説集:06 宣室志(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
子にもせよ甥にもせよ、独美の血族たる京水は宗家を
嗣
(
つ
)
ぐことが出来ないで、自立して
町医
(
まちい
)
になり、
下谷
(
したや
)
徒士町
(
かちまち
)
に
門戸
(
もんこ
)
を張った。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
唄
(
うた
)
わせたりして常に引き立ててやっていたされば検校
亡
(
な
)
き後に
門戸
(
もんこ
)
を構えるに至ったのは当然であるかも知れぬ。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
表通りに
門戸
(
もんこ
)
を張ることの出来ぬ平民は大道と大道との間に
自
(
おのずか
)
ら彼らの棲息に適当した路地を作ったのだ。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
実にその労と申しては
田圃
(
でんぽ
)
の
悪莠
(
あくゆう
)
を一回
芟除
(
さんじょ
)
するよりもなお
易
(
やす
)
きことにて、その器械と申すはわが
邦俗
(
ほうぞく
)
新年
門戸
(
もんこ
)
に
懸
(
かけ
)
る
注連縄
(
しめなわ
)
のごとく、羊毛にて製したるものにて
禾花媒助法之説
(新字新仮名)
/
津田仙
(著)
▼ もっと見る
「へえ、ありがとうございます」と云って、舌でも出したらしい気はいであった。
門戸
(
もんこ
)
あけっぱなしで、人近く自然に近く生活すると、色々の薄気味わるい経験もした。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
切て
勘當
(
かんだう
)
せしに
渠
(
かれ
)
方々
(
はう/″\
)
を
彷徨
(
さまよふ
)
うち少く醫師の道を覺え町内へ來て山田元益と
表札
(
へうさつ
)
を
掲
(
あ
)
げ
門戸
(
もんこ
)
を張れども
素
(
もと
)
より
拙
(
つたな
)
き
庸醫
(
ようい
)
なれば病家は
最
(
いと
)
も
稀々
(
まれ/\
)
にて
生計
(
くらし
)
の立つほど有らざれば
内實
(
ないじつ
)
賭博
(
とばく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
門跡の寝室近く妙齢の
生娘
(
きむすめ
)
を臥せさせもらい、以て光彩
門戸
(
もんこ
)
に生ずと大悦びした。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
怨
(
うら
)
みをなさんと一念此身をはなれず
今宵
(
こよひ
)
かの家にゆかんと思へど
主
(
あるじ
)
つねづね観音を信じ、
門戸
(
もんこ
)
に
二月堂
(
にぐわつだう
)
の
牛王
(
ごわう
)
を押し置きけるゆゑ、
死霊
(
しりやう
)
の近づくことかなはず(中略)牛王をとりのけたまはらば
案頭の書
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
葉子の父は日本橋ではひとかどの
門戸
(
もんこ
)
を張った医師で、収入も相当にはあったけれども、理財の道に全く暗いのと、妻の
親佐
(
おやさ
)
が婦人同盟の事業にばかり奔走していて、その並み並みならぬ才能を
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
そういう時代、そういう場所ではあるが、溝口医師は相当の病家を持って相当の
門戸
(
もんこ
)
を張っていた。
有喜世新聞の話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“門戸”の意味
《名詞》
門戸(もんこ)
門と戸。出入り口。
(context、figuratively)他者と交流するための入り口。
一家。
流派。
(出典:Wiktionary)
門
常用漢字
小2
部首:⾨
8画
戸
常用漢字
小2
部首:⼾
4画
“門戸”で始まる語句
門戸開放